カランメソッドっていう英語学習法があるらしいけど、どんな方法なんだろう? 効果あるのかな?
カランメソッドはどのスクールで受けられるのかな? オンライン英会話でもできるの?
英語の学習法の1つ「カランメソッド(Callan Method)」。「4倍速で英語が身につく」とも言われていて、気になりますよね。
このページでは、カランメソッドとは何か、メリット・デメリット、レッスンの流れ、効果、口コミ・評判、おすすめオンライン英会話など、カランメソッドに関するすべてを解説します。
私自身、オンライン英会話2校でカランを受け、レッスンを1年間、合計200回以上受けました。通常カランはステージ10まで終了し、ビジネスカランも終了しましたので、その経験をもとに詳しくお伝えします!
先に結論をお伝えしておくと、
という感じです。それでは詳しく見ていきましょう。
英語学習法 カランメソッド(Callan Method)とは?
でははじめに、カランメソッドがどんな学習法なのか、ざっくり解説しましょう。
先生の質問に対して、回答を即座に返すことを繰り返す学習法。英語で考える力を短期間で身につけることができる。
オンライン英会話「ネイティブキャンプ」に、カランメソッドのレッスン動画があるので、これを見るとよりイメージしやすいと思います↓
では、詳しく見ていきましょう。
カランメソッドはダイレクトメソッドの1つ
語学の学習法の1つに「ダイレクトメソッド」というものがあります。これは、第2言語を学ぶときに、母国語に頼らず、その言語で直接学習する方法。
カランメソッドもその1つ。つまり、日本語を使わず、英語で英語を学ぶ方法というわけです。
先生の質問に即座に答えるトレーニング
カランメソッドのメインとなるのは、先生の質問に即座に答えるトレーニング。新しい単語や表現について先生が解説したあとに、それを使った質問・回答のトレーニングを行っていきます。
このとき、
という形で行います。例えば、以下のような感じです。
〈新しい単語・表現の解説〉
Please repeat. “cheaper than”
“cheaper than”
Listen. “cheaper than” is comparative of “cheap”.
(訳:cheaper thanはcheapの比較級です).
For example, “This pen is cheaper than that pen.”
(具体例で説明してくれる)
〈質問・回答トレーニング〉
Let’s practice.
Is this book cheaper than this pencil?
Is this book cheaper than this pencil?
(質問は2回繰り返される)
No. This book isn’t …
(先生が回答文を言ってリードしてくれる)
No. This book isn’t …
(先生のリードに乗っかりながら答える)
cheaper than …
cheaper than this pencil.
先生が回答をリードするのは、母国語(日本語)で考えるすきを与えないため。こうすることで、英語で考える力を高め、スピーキングの瞬発力を伸ばしていくというわけです。
カランメソッドのメリット
カランメソッドには、他の学習法ではなかなか実現できない大きなメリットがあります。
レッスンの密度が高く、短期間で英語を身につけることができる
カランメソッドでは、先生がどんどん質問を投げかけ、生徒がそれに素早く答えます。
通常の英会話レッスンよりも生徒の話す量が多く、密度の高いレッスンになるため、短期間で英語を身につけることができると言われています。
「ケンブリッジ英語検定試験」という試験に必要な学習時間を350時間から80時間にまで短縮できるとされていて、よく4倍速で身につく学習法と紹介されます。
※4倍速についてはこちらで詳しく解説しているので、興味があればご覧ください↓
個人的には「4倍速」は言い過ぎだと思いますが、密度の高いレッスンであることは間違いなく、効率的に英語力を伸ばせる方法だと思います。
英語で直接考えられるようになる
カランメソッドでは、先生の質問にすぐに答えなければいけないため、質問を理解するときも、回答を考えるときも、日本語で考える余裕がありません。
そのため、英語を英語のまま考える力、いわゆる英語脳を鍛えることができるわけです。
スピーキングはもちろんのこと、先生の質問を英語で理解する必要があるので、リスニング力も高まります。
私もそうですが、「日本語に訳しながらリスニングしてしまう」「日本語から英文を組み立てながら会話してしまう」、こういう人は多いのではないでしょうか。カランメソッドは、日本人の弱点を克服する学習法と言えますね。
文法的に正しい英語が身につく
カランメソッドでは、文法的に正しいフルセンテンスの文章で答えることが求められます。
例えば、「Is this pencil black?」と聞かれたとき、「Yes.」や「It‘s black.」でも通じるわけですが、カランメソッドでは「Yes, that pencil’s black.」とフルセンテンスで答えるルールになっています。そして、ルールに合わない回答をしたときには言い直しをさせられます。
こうしたトレーニングを繰り返すことで、文法的に正しい英語を使う力が身につくというわけです。
中学校・高校で学んだ文法を、しっかり「使える」ものにトレーニングしてくれる方法と言えますね。
具体的なレッスンのやり方・流れ
それでは、レッスンが具体的にどのように進んでいくのか、より詳しく見ていきましょう。
レッスンは、復習 → 質問・回答トレーニング → 音読・ディクテーション の3パートで構成
まず1回のレッスンがどのように進むか、全体像を把握しておきましょう。
- パート1前回までの復習(Daily Revision)
- パート2新しい単語・表現の解説と質問・回答トレーニング(New Work)
- パート3音読・ディクテーション(Reading、Dictation)
それぞれ詳しく見ていきましょう。
パート1:Daily Revisionでは、質問・回答トレーニングのみ行う
レッスンは、前回までの復習から始まります。これがレッスン全体の40~60%くらいを占めます。
前回レッスンの最後のページから6ページ分戻って、質問・回答トレーニングだけをやっていきます(単語・表現の解説はなし)。
パート2:New Workでは、新しい単語・表現を学び、質問・回答トレーニングをする
復習が終わると、テキストの続きを進めていきます。
新しい単語や表現について、先生が英語で解説してくれます。ここで扱われるのは、英単語であったり、熟語だったり、英文法だったりします。
そして、その単語や表現を使った練習をします。先生が質問を2回繰り返し、生徒は先生のリードにのっかりながら回答していきます。
この部分の具体的な流れは先ほど吹き出し形式で紹介したので、ぜひもう一度見てみてくださいね。
[補足1] 回答にはいくつかのルールがある
この質問・回答トレーニングについて、2つ補足をしておきましょう。
1つ目は、回答にはいくつかのルールがあるということ。具体的には以下のとおり。
3つ目は、否定文と肯定文の両方を練習するためのものですが、わりとゆるいルールのようです。実際、先生からNoで答えるように指示されたことはないですし、私はわりと自由にやっています。
[補足2] 間違いは訂正される
2つ目の補足は、カランのレッスンでは、間違いは必ず訂正され、言い直しさせられる、ということ。
先生がリードする回答文と違う文章を言うと言い直し、発音が違うと言い直し、短縮形になっていないと言い直し、という感じです。
訂正については先生にもよるところがあり、あまり訂正しない先生もいます。
パート3:音読・ディクテーション
このパートについては、どのオンライン英会話でやるかによって異なります。
〔ネイティブキャンプの場合〕
レッスンの最後5分が、必ず音読練習になります。これまでに学習した部分について、自分でひたすらテキストを音読します。(先生は聞いていて、発音間違いなどを指摘します)
〔QQEnglishの場合〕
ネイティブキャンプのように最後の5分と決まっておらず、不定期に音読練習が行われます(先生は生徒の音読に重ねるようにして一緒に音読することが多いです)。
タイミングについては、先生用のテキストに書いてあるそうですが、生徒側は知ることができないです。
また、先生が読む英文を書き取る練習(ディクテーション)も不定期に行われます。
※レッスンのやり方については、以下のページでさらに詳しく解説しているので、よければご覧ください↓
カランメソッドの教材・テキスト
テキストはカラン機構作成の12冊
カランメソッドにはオリジナルの公式テキストがあり、どのスクールでも同じものを使います。
テキストはステージ1から12までの12冊あり、だんだんとレベルが上がっていきます。おおよそですが、文法的には、ステージ4くらいまでが中学校レベルで、ステージ5〜6くらいが高校,それ以降は表現や語彙を増やしていくという感じです。
※テキストの内容や構成は以下で詳しく解説しています↓
紙の本と電子書籍の2種類
テキストは普通の紙の本のもののほかに、電子書籍版(eBook)があります。eBookのほうは、テキストを見ながら音声を再生することができ、本というよりもアプリに近いイメージです。
eBookのほうが復習がしやすく、スマホでいつでも使えるのでオススメです。
※eBookについてはこちらもご覧ください↓
いずれも購入は、スクールのオンラインストアなどから行います。
ビジネス向け、子ども向けもある
先ほどの12冊のテキストが通常のカランで、ふつうの人はこれを学習しますが、ビジネス英語に対応した「ビジネスカラン」というのもあります。また、子ども向けの「カランforキッズ」というのもあります。
ビジネスカランのテキストは1冊、カランforキッズは6冊です。
※ビジネスカランについては以下で詳しく解説しています↓
カランメソッドの料金・費用
カランを受けるのにいくらかかるかは、当然ですが、どのスクールに通うかによって異なります。
てすが、多くの場合、オンライン英会話のネイティブキャンプかQQEnglishを選ぶことになると思います。ここでは、この2社の料金を見ていきましょう。
ネイティブキャンプは月10,000前後
まずはネイティブキャンプの料金です。
月4回(週1回) | 毎日 | |
---|---|---|
A 月額基本料金 | 6,480円 | 6,480円 |
B レッスン予約料金 | 800円 (200円×4回) | 6,000円 (200円×30回) |
合計 | 7,280円 | 12,480円 |
一項目ずつ解説しますね。
上記をふまえ、週1回くらいなら月7,280円、毎日なら12,640円になります。
「カラン半額」という制度を使うと、予約料金を半額にでき、さらに安く抑えることができます。
※ネイティブキャンプのカランの料金は、以下で詳しく解説しています↓
QQEnglishは月2,980〜10,980円
続いてQQEnglishです。
月4回 | 月8回 | 月16回 | 月30回 | |
---|---|---|---|---|
月額料金 | 2,980円 | 4,980円 | 7,980円 | 10,980円 |
QQEnglishの料金プランは上の4種類。何回レッスンするかによって料金が変わります。
月4回(週1回)や月8回(週2回)といった少ない回数だと、かなりリーズナブルな料金で受けられますね。
※QQEnglishのカラン料金については、こちらで詳しく解説しています↓
カランメソッドができるオンライン英会話
では「実際にカランメソッドをやってみたい!」という場合に、どのスクールを選んだらよいのか解説していきましょう。
正式認定校を選ぼう
カランメソッドは、イギリスのカラン機構というところによって管理されていて、テキストの作成や先生の研修などを行っています。
このカラン機構は、スクールに対する認定も行っています。例えば日本では、ネイティブキャンプやQQEnglishなどが正式認定校です。スクールを選ぶときには、この正式認定校を選ぶようにしましょう。
世間には、トレーニングを受けていない先生がカランメソッドで教えていたり、認定校を装っていたりするところもあるそうです…
オススメはオンライン英会話! 中でもネイティブキャンプとQQEnglish
具体的にオススメなのはオンライン英会話です。そもそも教室型のスクールでは、カランメソッドを提供しているところがとても少ないので、必然的にオンライン英会話が有力な選択肢になります。
また、カランは料金が高めになり、レッスン回数も多くこなす必要があるので、オンライン英会話のほうがリーズナブルに受けられます。
そしてオンライン英会話の中でオススメなのは、ネイティブキャンプとQQEnglish。どちらも正式認定校で、カランに慣れた先生もたくさんいるのでオススメです。
実際カランをやっている人は、だいたいこの2つのどちらかだと思います。
ネイティブキャンプは、ふつうのフリートークなどのレッスンが受け放題なのが魅力。QQEnglishは先生の質が高く、安定してよいレッスンが受けられます。
ざっくりいうと、
という感じです。基本的にはネイティブキャンプを選べば間違いないと思いますが、少ない回数などの場合はQQも選択肢になりうるという感じですね。
※詳しくはこちらで解説しているのでよければ見てみてくださいね↓
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カランメソッドの効果、評判、口コミ
さて、ここまで見てきて、「カランメソッドってよさそうだけど、本当に効果があるの?」と疑問に思った人もいますよね。ここでは、実際にカランメソッドをやった人の口コミや感じた効果などについて見ていきましょう。
※カランの効果については、こちらのページでさらに詳しく解説しています↓
リスニング力が伸びる
SNSや「ネイティブキャンプ広場(ネイティブキャンプ会員の掲示板)」などには、実際にカランをやった人の感想がたくさんあります。
それを見ていると、多い感想は「リスニングが伸びた!」というもの。「TOEICのリスニングパートの点数が劇的に伸びた」「洋画もある程度分かるようになった」などの声が聞かれます。
以下は、ネイティブキャンプの公式サイトにある口コミですが、SNSなどの声も同じような感じです。
リスニング力がかなり伸びたと思います。
https://nativecamp.net/voice/case1
最近、海外で活躍する国内外の有名人が英語で受け応えしているインタビューをYouTubeで見ていて、普通に楽しんでいる自分に驚きました。
また、QQEnglishでは大学と共同研究をしていて、TOEICのスコアが平均110点アップしたという結果も出ているそうです。
私自身もスコアが大きく伸び、過去最高の915点をとれました!リスニングは495点中465点でした!
スピーキングの効果を実感している人もたくさんいるが、過度の期待は禁物
スピーキングの効果を実感している人もたくさんいます。「英語が口から出やすくなった」「英語を英語の語順のまま理解できるようになった」「旅行や日常会話ではあまり困らないくらいに話せるようになった」などの声がたくさん見つかります。
スピーキングについては、質問に対してセンテンスで答える習慣がついたと思います。話すスピードも始める前よりも速くなりました。ただ、自分が言いたいことを英語で満足に話せるようになっているかという点では、まだまだ伸びしろがあるように感じます。
https://nativecamp.net/voice/case1
ただし、この口コミにもあるように、「カランメソッドをやったらペラペラになる」というような過度の期待は禁物です。
実際、そのような口コミはほとんど見受けられず、「だいぶ話せるようになったけど、考えながら話すことも多く、ペラペラにはなっていない」という口コミが多いです。
1年続けた私の感想としても同様です。前に比べてだいぶ話せるようになり、TOEICスピーキングのスコアも200点満点中170点をとれましたが、まだまだ改善の余地ありです。
楽しいという人とつまらないという人に分かれる
効果を感じている人が多いカランメソッドですが、「断念してしまった」「先生の言うとおりに答えるだけで面白くない」という声もときどき見かけます。
一方で、「先生の質問に即座に答えるというのが、ゲームみたいで楽しい」という声も少なくありません。このあたりは人によるという感じですね。
カランメソッドのデメリット
ここまで見てきたように魅力的な学習法であるカランメソッドですが、デメリットもいろいろとあります。
文法が理解できていない人、英語初心者にはキツい
カランメソッドでは、単語や表現について先生が説明してくれるのですが、全部英語なので、理解するのがやや難しいです。基本的な文法が理解できていない人や、英語初心者には、ちょっとキツいです。
よくスクールは「初心者からOK」と宣伝しています。たしかにテキストは「Is this a pen?」のような初歩的な内容から始まるのですが、実際にはついていくのが結構大変です。
逆にいうと、別のテキストなどで、中学校レベルくらいの英文法を復習した後であれば、それを実践レベルに高めるトレーニングとして、非常に有効です。
※以下のページで、カランメソッドが向いていないケース、その場合の対策を解説していますので、合わせてご覧ください↓
扱う例文は実践的ではない
カランの質問・回答トレーニングで出てくる文章には、実践的ではないものがかなり含まれています。
例えば、「Has each student got two heads?(各生徒には頭が2つありますか?)」なんていう意味が分からない例文が出てきます。
なので、レッスンで練習した英文が、そのまま旅行や仕事で使えるというわけではありません。
カランメソッドの目的はあくまで文法や英語の瞬発力、英語で考える力をつけること、というわけです。
テキストの例文が実用的でないというのは、デメリットというよりも、趣旨が違うといったほうが適切かもしれません。
楽しいと感じられないかもしれない
先ほど、口コミのところでも解説しましたが、人によっては「つまらない」と感じるかもしれません。
カランメソッドは、英会話のレッスンというより、「トレーニング」。野球やテニスで言えば素振りのようなもの。実際の試合に比べると、基礎練習はあんまり楽しくないですよね。
個人的には、カランメソッド自体はトレーニングと割り切って、プラスでフリートークのレッスンなどの実践の場と組み合わせていくのがいいのではないかと思います。
お金と時間がそれなりにかかる
カランのレッスンはどのスクールでもやや高めです。オンライン英会話であっても、だいたい月に10,000円くらいかかります。
計算してみたところ、実際私がかかった料金も、月10,000円弱くらいでした。
詳しくはこちらで解説しているので、ぜひご覧ください↓
また、すべてのステージをクリアするには約1年かかりますし、レッスン外で復習する時間も必要です。密度の高いレッスンで、ほかの学習法より早く英語を身につけられる方法だとは思いますが、それなりに時間がかかります。
私は少しスローペースで、ステージ3~10までで約13ヶ月間かかりました。ただ、ステージをクリアするという目標がもてるのでレッスンを続けやすいし、復習が強制的になるので、英語に触れる時間が増え、勉強の習慣も身につきました。
カランメソッドが向いている人、向いていない人
では、ここまでをふまえて、カランメソッドが向いている人とそうでない人をまとめてみましょう。
特殊なトレーニングのため、向いている人といない人がはっきり分かれる学習法ですね。
ただ、向いていない人でも、他の学習法とカランメソッドを組み合わせることで、効果的な学習にすることができます。
例えば、
カランメソッドで身につく力自体は、すべての人に必要なものなので、上のようにうまく組み合わせて、総合的に英語力をアップできるといいですね。
まとめ:カランメソッドは特殊なトレーニングだけど効果が高い学習法
このページでは、カランメソッドについて、全体的に解説しました。
カランメソッドは、密度の高いレッスンで効率的に英語が身につく方法。「4倍速」に過度な期待をしてはいけませんが、スピーキング、リスニングに確実に役立ちます。
向いていない人もいますが、先ほどお伝えしたように、他のレッスンや学習法と組み合わせることもできます。
私自身も、スピーキング向上、TOEIC915点と、効果を感じられ、オススメできる学習法だと感じています。気になった方は、ぜひスクールを探して無料体験などで試してみてくださいね。
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